アキレス腱炎

アキレス腱の踵より約2～6ｃｍほど上方辺りに痛みや腫脹があらわれます。

この部分に負荷をかける事でアキレス腱に小さな傷ができ、その傷が瘢痕化し癒着が形成されたことで起こります。

周辺の組織が肥厚しアキレス腱と癒着して痛みを起こす事もあり、これをアキレス腱周囲炎と言います。

痛みを感じ始める初期は運動を始めた時は痛みがあっても、動いていると徐々に痛みが弱くなる事が多いです。

しかし、階段など強い負荷がかかる動きになるとまた痛みが強くなったりします。

アキレス腱炎は慢性型と急性型に分かれていて、

慢性型はスポーツなどで走る、跳躍するなどの動作を繰り返し、オーバーユースとなりアキレス腱の弱化や変性することなどが原因となります。

しかし、スポーツをしていない方でも、立ち仕事を長時間続ける事で負荷がかかり発症する事もあります。

急性型は急激なダッシュやジャンプなどによる過度な足首の底屈動作をすることで負荷をかけて炎症が起きてしまう事が原因となります。

合わないシューズの使用や足首の関節可動域の低下、アキレス腱の滑走性の低下、踵骨が過度に内反、外反している事などが、より障害を起こしやすい要因となります。

またアキレス腱炎の患者さんの身体のチェックをすると体幹や股関節回りのバランスが悪い方が多く見受けられます。

またアキレス腱炎の患者さんの身体のチェックをすると体幹や股関節回りのバランスが悪い方が多く見受けられます。

まず患部の触診をし、炎症で熱を持っているようでしたら、アイシングをして炎症を抑えます。

この時は患部を触ると痛みが増してしまうので、体幹や下肢のバランスを整えて、患部の負荷を減らします。

患部が熱を持っていない時は、体幹や下肢のバランスを整えたら、アキレス腱や足底にかけてのリリースを行い癒着を改善させます。

鍼灸治療による下腿の筋緊張の改善や患部の血流改善も慢性型のアキレス腱炎には有効に働きます。